AppSheetとは、Googleが提供しているノーコード開発サービスの一つです。
“コーディングの経験がなくても誰でもモバイル アプリケーションやウェブ アプリケーションを構築できる、コード不要の開発プラットフォーム”(出典:Google)
AppSheetは、プログラミング初心者でも簡単にウェブアプリやモバイルアプリが開発できるノーコードのアプリ開発プラットフォームです。 特別なデータベースを構築する必要はありません。GoogleスプレットシートやExcelといったデータソースにアクセスして作り始めることができます。 AppSheetを活用することで、社内の業務効率化を図ったり、特定のデータを効率よく管理したりすることがジャンルを問わず可能になります。
本記事ではAppSheetでできることや料金、具体的な使い方を分かりやすく最新情報で解説します。 ———————————————————————————
目次 ●AppSheetはコード不要の開発プラットフォーム ●AppSheetで使えるサンプルアプリ ●AppSheetを活用する際の注意点 ●AppSheetの使い方・アプリの開発手順 ●AppSheetに関するよくあるQ&A ●まとめ ———————————————————————————
≪AppSheetはコード不要の開発プラットフォーム≫ 出典:AppSheet
AppSheetはもともと、アメリカのシアトルを拠点としていたベンチャー企業が運営していたサービスです。Googleの買収により、今はGoogleクラウドサービスの一部になっています。
AppSheetが買収される以前はG Suite(主に法人ユーザー)向けにAppMakerが提供されていました。しかし、AppSheetが導入されたことにより、AppMakerのサービスは2021年1月19日に廃止。AppMakerのアップデート版としてAppSheetがリリースされました。
AppSheetでできること ——————————————————————————— 実際にAppSheetを活用することで、さまざまな業務をアプリ化することができます。
メインのサービスとしては、「ノーコードによるアプリケーション開発」。従来のアプリ開発の労力と比較するとかなり少ない時間で製作することが可能です。
既にAppSheet上にサンプルアプリが多数用意されているため、難しい操作はそれほど必要なく簡単に作れるようになっています。
◆AppSheetでできること 1. 人的業務の自動化 2. SNSデータの自動収集 3. データ収集業務の効率化 4. 本格的なWebアプリ開発 5. 作業をスクリプトに自動保存 6. プロジェクトの進捗管理ツールの作成 7. 日次データから月次データへ自動生成 8. Googleスライドの報告資料を自動生成 9. 外部のコミュニケーションツールと連携 10. Googleフォームのサマリーデータをメールで自動送信
AppSheetは、アプリ開発以外にもさまざまな用途があります。 一度使い方をマスターしてしまえば、大幅な業務改善に繋がることは間違いありません。
AppSheetの料金プラン ——————————————————————————— AppSheetは、現在5つの料金プランに分けられています。 それぞれ利用できる機能範囲によって料金が異なります。 AppSheetは無料でも利用できますが、無料プランの場合は、オフライン不可、サインインでの利用不可といったの制限があるので注意が必要です。
最初は無料プランでどのくらい使えるか試してみてから有料プランを検討すると良いでしょう。
≪AppSheetで使えるサンプルアプリ≫ AppSheetにはさまざまなサンプルアプリが用意されています。 「うまくできるか…」と不安な方も、例えば「在庫管理アプリ」のサンプルをコピーして作成、必要情報を入力するだけで実際にコードを書くことなく簡単に開発が可能です。
◆サンプルアプリの例 ・プロジェクトトラッカー :プロジェクトのタスクや問題を追跡する ・フィールドデリバリー :完了した配信を追跡する ・注文配送 :注文の配送状況を顧客に対して通知する ・施設資産 :会社の資産を追跡する ・クライアントの経費 :事業費をクライアントごとに整理する ・クラスへの出席 :学生の出席記録などに役立つ ・チームディレクトリ :チームメイトの連絡先等を共有する
≪AppSheetを活用する際の注意点≫ AppSheetを使うにあたって注意点が3つあります。
◆AppSheetの注意点 ・AppSheetは日本語非対応 ・アプリのデザイン編集範囲が限られている ・プログラミングの基礎知識があると良い
AppSheetは日本語非対応であるため、公式サイトを参考にする場合はGoogle翻訳機能などを活用する必要があります。
また、AppSheetで開発できるアプリのデザインを編集できる範囲は限られています。従来のコードを使ったアプリ開発とは違い、あまり細かいデザインを変更することはできません。
AppSheetはノーコードで実装可能なプラットフォームですが、プログラミングの基礎知識があるとよりスムーズに活用することができるでしょう。
≪AppSheetの使い方・アプリの開発手順≫ AppSheetを活用してアプリ開発を行う手順としては、主に3つのステップに分けられます。
◆AppSheetでアプリ開発する手順 1. 該当するデータを選定して接続 2. AppSheet上でアプリ編集 3. 開発したアプリをデプロイ(展開)
はじめはしっかりとアプリ開発の目的を具体的に定めて、目的に適したサンプルアプリを選択することが大切です。 目的が抽象的だと開発自体に身が入らないため、はじめにどのような目的でアプリを開発するのか、しっかりと考える時間を設けることをおすすめします。
≪AppSheetに関するよくあるQ&A≫ AppSheetに関する多くの質問や悩みの中から、特に多かった内容だけに絞って、回答を分かりやすくまとめました。
Q.AppSheetはどんな企業に向いていますか? ——————————————————————————— AppSheetは主に、企業のワークフローの効率化に役立つサービスです。 そのため、さまざまな業種の企業に適しているといえます。
実際に福祉・介護や金融、IT、人材紹介など多くの企業ですでに活用されています。
Q.AppSheetはどんな開発に向いているのでしょうか? ——————————————————————————— AppSheetは大規模なアプリケーションの開発には向いていないが、社内の業務効率化を目的に活用するような、小規模な開発には適しています。
例えば、Googleスプレットシートで業務管理を行っているのであれば、開発したアプリに連携させることで、簡単にアプリで確認・操作が可能です。
実際にアプリ開発を行う際には、その目的がとても重要になるため、まずはサンプルアプリと事例を参考にしながら検討するのが良いでしょう。
Q.プログラミング初心者でもアプリ開発できますか? ——————————————————————————— 結論からいうと、全くのプログラミング初心者だと、AppSheetでのアプリの開発は、正直厳しいものがあります。 なぜなら、ノーコードとはいえ専門用語を理解していないと、アプリ開発を進めるのに時間がかかってしまうためです。
しかし、他社の事例として営業職のプログラミング未経験の社員が、AppSheetを活用してアプリ開発した成功事例もあがっています。 コードの必要なアプリ開発より簡単であることは間違いありません。
≪まとめ≫ 画像:Appsheet_設計
AppSheetとは、Googleが提供するコード不要の最新の開発プラットフォームと解説してきました。 AppSheetを活用することで業務管理が効率化される上に、初心者でも簡単にアプリ開発ができるようになるでしょう。
また、業務効率化にも大いに役立つため、普段から手作業で行っている業務もAppSheetを活用することで、改善できるます。
AppSheetでは無料プランも用意されているため、少しでも気になる方は試しに一度、触ってみてはいかがでしょうか?
同じカテゴリーの関連記事
ドキュメント文書管理って何? ~メリット/デメリット~
「文書管理システム」を耳にする機会が多くなったが何ができるか…
「文書管理システム」を耳にする機会が多くなったが何ができるか…
AI OCRとは?業務に役立てられるポイントは? ~OCRとの違い~
■AI OCRとは AI OCRとは、紙媒体の情報を…
■AI OCRとは AI OCRとは、紙媒体の情報を…
医療・介護業界ならではのお悩みをITで解決!
医療、介護、福祉に特化した勤怠管理システムや受付システムは、…
医療、介護、福祉に特化した勤怠管理システムや受付システムは、…
業務特殊用のERPとは?基本機能の紹介と導入するメリット・デメリット
特殊業務用ERPは、特定の業界や業種に特化して開発されたER…
特殊業務用ERPは、特定の業界や業種に特化して開発されたER…