販売管理システムって何?基本的な機能と導入のメリット・デメリット

ツール活用

最終更新日:2023/06/30

販売管理システムと聞くと「倉庫」などの「物理的なモノ」の管理と思われる方や、「POSレジ」や「ECサイトの購買データ」の管理と、どちらかに偏ったイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?「物理的なモノ」は販売管理では無く、在庫管理ではないの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、知っているようで知らなかった!販売管理システムの基本的な機能や導入可能な業種と導入のメリット・デメリットなどをご紹介します。ぜひご一読ください。

 

■販売管理システムって何?

同じ言葉でWeb上で検索をすると”販売にかかわる業務を一元管理するシステム”と出てくると思います。

”販売にかかわる業務”とは、受発注、出入荷、請求などを指し、そのようなさまざまな業務プロセスを一元管理し、効率化を可能にするのが「販売管理システム」です。

 

■販売管理システムの機能

さまざまな業務プロセスを一元管理できるため、下記のように多くの機能が備わっています。

導入時に選択しないと利用ができないものや、導入後でも機能追加できるものなどありますので、導入の検討を進める中で、最終的に自社がどのように「販売管理システム」を使用したいのか?要件を決めておくと良いかもしれません。

 

【一般的な機能】

・在庫管理

商品やサービスの在庫状況を追跡し、リアルタイムで在庫数を管理する機能。需要と供給を調整し、在庫不足や過剰在庫を避けることができます。

・注文処理

注文受け付けから出荷までのプロセスを自動化し、顧客からの注文を効率的に処理。注文の確認、在庫の確保、発送手続き、請求書の作成などの作業を迅速かつ正確に行うことが可能。

・顧客管理

顧客データベースを構築し、顧客情報を一元管理。顧客の購買履歴や嗜好に基づいたマーケティング施策の実施、個別の顧客へのターゲティングなど、顧客関係の強化に繋げることが可能。

・分析/レポート

販売データを収集し、分析する機能を完備。売上の推移、商品の人気度、販売チャネルの効果などの情報を可視化→経営上の意思決定のサポートが可能。

 

 

■販売管理システムの導入の検討が必要な業種

一般的な業種のほとんどをカバーしており導入が可能です。ただし、一部の業種では「販売管理システム」だけでは不足する場合や、そもそも「販売管理システム」では特定の成約や要件を満たさず導入が難しい場合があります。下記にその一部をご紹介します。

 

1. 製造業

製品の生産や在庫管理、供給チェーンの管理などが重要な要素となります。販売プロセスに焦点を当てている販売管理システムでは、機能が不足する部分も多いことから、より総合的なエンタープライズリソースプランニング(ERP)システムが必要となることがあります。

 

2. 小売業

小売業は販売プロセスが重要ですが、専門的な販売管理システムを導入する前に、POS(Point of Sale)システムや在庫管理システムなど、小売業特有のソリューションが必要な場合があります。そのため、小売特有のシステムと組み合わせた利用が可能な販売管理システムの導入を検討する必要があります。

 

3. サービス業

顧客対応や案件管理、プロジェクト管理など、商品を直接提供するのではなく、サービスを提供する要素が多く含まれるため、販売管理システムだけでは無く、CRM(Customer Relationship Management)システムやプロジェクト管理ツールが必要となることがあります。

 

4. 農業や漁業

農業や漁業などの原産業では、販売管理の他に生産管理や品質管理などの要素が特に重要となります。これらの業種では、農業管理ソフトウェアや漁業管理ソフトウェアなど、特化したソリューションが必要となることがあります。

 

 

しかし、業種に関わらず、あらゆる業界で販売管理システムや関連するソフトウェアを活用する企業もあります。業種によっては、カスタマイズや統合を通じて、販売管理システムを特定の要件に合わせて適用することが可能です。最終的な判断は、各企業のニーズや業務要件に基づいて行う必要があります。

 

■導入のメリット・デメリット

業務効率化ができ便利な「販売管理システム」ですが、そのような仕組みの導入にも、メリットとデメリットがあります。主なメリットとデメリットを下記にまとめましたので、ご参考ください。

 

【メリット】

1. プロセスの自動化

販売管理システムは、見積もり作成、受注処理、在庫管理、請求書作成などの販売プロセスを自動化します。これにより、作業の効率化や人的ミスの削減が図れます。

 

2. 顧客情報の一元管理

販売管理システムは顧客データベースを提供し、顧客の情報や購買履歴、コミュニケーション履歴を一元管理します。これにより、顧客との関係強化やパーソナライズされたサービスの提供が可能となります。

 

3. レポートと分析

販売管理システムは、売上データや売上予測、販売チームのパフォーマンスなどのレポートや分析を提供します。これにより、経営者や販売チームは優れた意思決定を行うための情報を得ることができます。

 

4. ワークフローの可視化

販売管理システムは、営業チームなどのワークフローやタスクの進捗を可視化します。これにより、各担当者の負荷やタスクの状況を把握し、効率的なタスク管理や協力を促進します。

 

 

【デメリット】

1. 導入コスト

販売管理システムの導入には初期投資が必要です。ソフトウェアライセンスの購入やカスタマイズ、インフラストラクチャの構築など、導入に関連する費用がかかる場合があります。

 

2. 学習とトレーニング

新しいシステムの導入には学習とトレーニングの期間が必要です。従業員に対してシステムの使い方やベストプラクティスを教育する必要があります。これには時間とコストがかかる場合があります。

 

3. カスタマイズの制限

一部の販売管理システムでは、カスタマイズや機能拡張に制限がある場合があります。特定の業界や企業に合わせた要件に対応するためには、柔軟性のあるシステムが必要となる場合があります。制限されたカスタマイズ機能では、要件に応じた適切な機能やプロセスを実現することが難しくなるかもしれません。

 

4. データセキュリティとプライバシーの懸念

販売管理システムは、顧客情報や販売データなどの機密情報を扱うため、データセキュリティとプライバシーの懸念が生じることがあります。適切なセキュリティ対策やアクセス制御を実施する必要があります。また、サイバーセキュリティの脅威に対してシステムを保護するための定期的なメンテナンスやアップデートも必要です。

 

5. インターネット接続の依存

多くの販売管理システムはクラウドベースで提供されるため、インターネット接続が必要となります。インターネット接続に問題がある場合や、接続が一時的に中断された場合にはシステムへのアクセスやデータの更新が制限される可能性があります。

 

6. システムの依存性とリスク

販売管理システムを導入することで、企業の業務プロセスやデータ管理がシステムに依存することになります。システムに障害やエラーが発生した場合、業務の停止やデータの損失が発生するリスクがあります。そのため、バックアップと復元策や適切なサポート体制を確保する必要があります。

 

 

これらは一般的なメリットとデメリットであり、企業や業界によっては異なる場合があります。販売管理システムの導入を検討する際には、自社のニーズと要件を考慮し、利点とリスクを総合的に評価することが重要です。

 

しかし、「自社だけでは検討を進めるのが難しい。」「何をどのように整理をしたらよいのかわからない。」「自社のニーズは整理できるが要件がまとまらない。」など、そとお困りの企業担当者さまも多いのではないでしょうか?

 

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