AI OCRとは?業務に役立てられるポイントは? ~OCRとの違い~

ツール活用

最終更新日:2023/10/30

■AI OCRとは

 

AI OCRとは、紙媒体の情報を読み取るOCR技術にAI技術を掛け合わせることで、帳票の読み取り精度の向上、手書きの文字列や非定型フォーマットの文書の認識を可能としたものです。AI-OCRは一定の形式でなくても文字を認識でき、さらにディープラーニングによって学習するため、多くのデータを読み込むほど認識精度が高まります。

 

AIの機械学習やディープラーニング、データが蓄積されることでビックデータとして活用できるようになるため、様々な形の紙文書を情報資産として活かすことが可能です。

 

 

■AI OCRとOCRの違い

 

AI OCRとOCRの大きな違いはAIを活用している点とAIの学習による読み取り精度に差が出てくる点です。

 

従来型のOCRもAI-OCRにはない「小規模かつ低コストで使い始められるため導入までの敷居が低い」という強みもあります。

一方で、AI-OCRは学習のためのコストが必要ではあるものの、手書き文字や隣合う文字と文字との間隔が必ずしも均一ではない読み取り領域(フリーピッチ)に対応するほか、学習による精度向上も見込めます。

 

自社で必要な機能やコストから「小規模かつローカルな環境で低コストに実行するならば従来型のOCR」「環境に投資して精度を高めていくならばAI-OCR」という使い分けが可能です。

 

 

■AI OCRが業務に役立つポイント

 

 

●手書き文字やチェックの読み取り

AI OCRは手書き文字やチェック、マークなどの読み取りの精度も向上しているので、目視による確認→手入力の作業時間の削減に役立ちます。

 

デジタル推進の時代ですが、未だに手書きの文書による顧客やユーザーとのやりとりは決して少なくはありません。また、すべてをデジタル化するため機器の入れ替えやシステムの切り替えなど、コストの捻出が現実的でない場合でも、AI OCRによって最低でも目視によるチェックや手入力の部分を省力化することは、コストパフォーマンス的に見合う業務効率化が図れます。

 

●FAXや名刺のペーパーレス化

AI OCRえお導入することで、FAXや名刺の電子化・ペーパーレス化が可能になります。

多少歪んだ状態でも読み込めるようになっており、FAXを紙ベースで出力せずにデータ化も可能になったことも業務に役立ちます。そもそもFAXや名刺も含めた紙ベースの文書や書類は保管するだけでなく、破棄することもあります。

 

もちろん、企業や組織の規模にもよりますが、物理的なスペースは有限であることを考えると処理の済んだ書類や文書の破棄は必然です。本来であれば失ってしまう情報も蓄積しておけるということは、現時点では活用できなくても、将来的に役立つ情報資産が増えることにもつながります。

 

●手入力や目視によるチェックミスを限りなくゼロに

AI OCRによって紙文書のデータ化が推進されると、手入力や目視による確認作業そのものが少なくなるため、人為的ミスを限りなくゼロに近づけることができます。

もちろん、顧客や取引先、ユーザーから送られてくるデータに誤りがある場合もあるため、完全にゼロにできるとは言えませんが、大幅な削減につながるのは確かです。

 

また、自動化によって明らかにおかしい数字や文字列の場合は目視による再確認を促すことも可能であり、不要なエラーやミスを必要最低限監視、チェックできることも強みです。

 

 

●紙ベースの情報の一元化や検索、共有も簡単に実現できる

AI OCRで紙ベースの情報をデータベース化、一元化できれば、紙ベースの文書では時間や手間を要してしまう検索や共有が簡単に実現されます。紙ベースの書類や文書はどれほど蓄積されても検索や共有が難しいことから活用に難しさがありました。

 

また、紙ベースの書類や文書の中に、ノウハウやマニュアルが含まれることも考えなければなりません。せっかくの効率的な作業手順を一部の人しか知らなかったり、紙としては明文化してあったけれど共有されていない情報はそのままでは活用できません。しかし、AI OCRによって手書きのマニュアル、またはノウハウのメモなどをデータ化できれば、最低でも現時点から未来においてマニュアルやノウハウを活用可能な状態で蓄積することが可能となります。

 

●非定型フォーマットの帳票も読み取りできる

AI OCRは社内や組織外の帳票の読み取りも可能であり、すなわち非定型フォーマットの帳票の読み取りも可能です。BtoBの取引においては、様々なフォーマットで送られてくることもあり、やはり目視によるチェックや手入力しなければならない項目が存在します。

 

AI OCRがあれば自動で表や項目の認識、データの紐付け、必要なデータの抽出と連携するツールへデータの受け渡しも可能となり、顧客や取引先の環境に依らず業務を効率化できます。

 

また、非定型フォーマットは社内や組織内で作られた新しいフォーマットの読み取りも簡単にできるので、OCRによる業務の遅延や二度三度手間とならないようにすることも期待できます。

 

 

今回は「AI OCR」と「OCR」の違いについてわかりやすく記載しましたが、皆さんご理解いただけましたでしょうか?

 

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